寝つけない夜は
わけもなく疲れて不安になってしまう夜は、
ただ月をみたり、雲が多い日は詩を考えて過ごす。
そうしているとこころと頭がだんだんに落ち着いて、夜のひんやりした空気にほっとしたりする。
どんなに強く見える人も隠し持った弱さがあって
誰もが愛されたいと強く願いながらそれを言えずに生きている。
涙こらえて前を向く日もある。
そうなのかもしれないな。言葉にできないからこそ大切な気持ちなんだ。
そう思って、やっぱり空を見る。
そのとき、目には見えない誰かと自分が確かにつながって
外の空気を鼻から吸って喉に、肺に、腹にいっぱい溜め込んでみる。そして口から一気にふぅーっと吐き出してすっきりする。
からだの中が綺麗に楽になって、鼻先とほっぺたは冷たいけれど胸はぽっぽとしてる。
きみは今、どこかで大切な何かを見てる。
溢れる気持ちや痛みを抱えながらもその先の希望をきっと持っているんだ、そうだろう?
ぼくも今、愛を見てる。
世界中が愛の言葉だけで成り立つならなぁと夢みながら夜明けを待っている。
どこかではぐれた人にぽつりぽつりと幸せが舞い落ちてそこに明かりが灯ったらいい。
手に持ったぬくもりが誰かに伝わって、誰もが優しい世界でひとつの愛になれたらなぁ。
綺麗事だと言われることもそりゃあるかもしれないけれどぼくはあきらめたりはしない、
家族でも友達でも恋人でもない誰かと
ふとした優しさやぬくもりを分かち合う瞬間を求めずにはいられない
きみは今、大切な何かを見てる。
誰かを想いながら
大切に思う気持ちを持った者同士、いつの日かとなりに座って
一緒に愛をくちずさめたら
外には出せない傷を抱えながら
肩寄せ合って
一緒に愛をくちずさめたら
この気持ちを持つ者同士の光でつながれたら