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ワルモノ

 

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疲れていると時々世の中が窮屈に思えることがある。

最近気づいたことは、「見た目からしてめちゃくちゃ悪そうなワルモノキャラ」が表現の場からなんか減った気がするってこと。そんな気がするだけで、実際は減ってないのかもしれないけど。

「悪そうに見えるけど実はいいヤツだった」とか「いいヤツそうに見せかけておいて実は黒幕だった」とかは見かける気がする。

だけど、黒いマントを纏い杖なんか持って、玉座に座って悪事を目論み高笑いするヒールキャラが自分の中になんとなく足りない。ああいうキャラは作り物とわかっているからこそ観ていてスカッとするときもあるのだ。

「潔く悪!」って感じがいい。

情けも容赦もない。魅惑的だ。

これは一体なぜだろうと思うと、おそらく、いや確実に自分のどこかに住んでいるであろう「邪」な部分が隠すことなくむき出しになっているからなのだ。高笑いして堂々と「我こそがワルモノだー!」と言い切ってくれることにある種の爽快さを感じられるのかもしれない。

作り物の世界だとわかっているから、強調された悪役を楽しむことができるのだ。

 

「人は見かけだけではわからない」と思って生きようとしてはいるが、邪悪な部分をキラキラ、ふんわり隠される感じを受け取ると疲れることが増えてきてしまった。

無難なやり取りより、あけすけに色々を打ち明けられる方が私は気楽なのでそういった性分だからかもしれない。

 

過去の生い立ちがこの人を悪にさせてしまったのだ、などのエピソードも楽しんではいる。しかし、悪事をはたらくことがただ楽しくて仕方ないといった具合のヒールは最近いったいどこにいるのか。

「こいつ“ワル”って顔してんなぁ!」と思いながら観て「ちゃんとワルでした」って展開を求めてる。
人は多面的な要素を持つとわかりきった上で、その一部をキャラクターにして強調して描きました、みたいな表現も時々はお目にかかりたい。水戸黄門フォーマット的な。

 

ワルモノってすごい。

世界征服のために日々研鑽を積み、研究を行い、検証し、確実に実行して成功しようとしているのだ。動機はさておき、相当な努力家である。その上孤高で賢い率が高い。ソロ活レベル高すぎだろ。

現実離れしたファンタジーの世界だからこそ、「うひゃー、こいつぁー見た目からして本物のワルよのぅー」と言えるヤツに高笑いしてもらいたい。

 

そういうキャラクターさえもキラキラパッケージの世界にふんわりと消えていったのならば、少しさみしい気もする。ワルモノらしいワルモノが出ている作品を自分が観ていないだけなのかもしれないけど。ワルモノを観てスッキリしたいと思うなんて疲れているのかな?とも思う。

まぁ細かいことは置いといて、私は割とヴィランズが好きです。という話。